ちょっとしたコツを掴めばリーフティーがいっそう美味しくなります。
もくじ
⚫リーフティーで淹れる美味しい紅茶の淹れ方
⚫紅茶と水
⚫水の質・軟水と硬水について
⚫ジャンピング
⚫紅茶ポットの温度
⚫紅茶の保存
⚫リーフティーで淹れる美味しい紅茶の淹れ方
ティーポット1杯分(カップ2~3杯)
勢いよくヤカンに汲んだ水を100度になるまで沸かします。
サーバーとカップはあらかじめお湯を入れて温めておきます。温めたサーバーのお湯を捨て、茶葉をティースプーン3杯(6g)入れます。
お湯を450cc~500cc勢いよく注ぎ入れます。蓋をして蒸らします。(ダージリン3分、それ以外は4分)
ポットの蓋を取りスプーンでひと混ぜしてから、茶漉しでカップまたはポットへ注ぎます。カップへ注ぐ時は濃さが均一になるように。最後の1滴まで注ぎます。
⚫紅茶と水
美味しい紅茶を入れるために必要なもの。良質な茶葉の次に上げたいものは、お水です。美味しい紅茶を飲むための初めの一歩は、まずはヤカンに"勢いよく"水を入れるときから始まっています。それも一気に水道の蛇口をひねり、水しぶきが上がるくらいの勢いでヤカンに水を入れてすぐに火にかける。そうする事によって、空気をたくさん含んだ新鮮な水が沸きます。美味しい紅茶を入れるのに必要な水とはミネラルウォーターでなく、水道の蛇口から勢いよく汲んだ水道水が一番。水の中に空気がたくさん含まれていると、紅茶を入れる時にジャンピングが起こりやすくなり、そのジャンピングが起こる事によって、紅茶の美味しい成分が茶葉からたっぷりと抽出されるのです。ミネラルウォーターや、汲み置きの水、二度沸かしの水ではたくさんの空気は含まれていません。汲みたての新鮮な水を使いましょう。
ところで水道水を使って、カルキや不純物は大丈夫?という声もよく聞きます。だけど紅茶の水は100度までしっかりと沸騰させてから使うので、その100度に沸騰するまでの間に水道水の中の不純物等は蒸発してしまいます。その為、カルキ臭などもなくなるのです。
ここで、水道水やミネラルウォーターなど、それぞれの水で紅茶を淹れて、どれが一番紅茶に適しているのかを実験をしました。
【水道水】
いつもの美味しさ!そしていちばん香りがよく出ている。でも味わい的には少し弱いかも。
【ミネラルウォーター(軟水)】
香りの高さは水道水に負けるけれど、味が濃い。これは意外な結果でした。
【水道水+ミネラルウォーター】
風味も香りもない!なぜ?
今回の実験の結果、香りがよく出るのは水道水。でもミネラルウォーターでも悪くないなという結果がでました。そして何故か水道水と半々にした水が全く美味しくないという事に気がつきました。でも、これは沸騰時間とか茶葉の量とか蒸らし時間とか、さまざまな事が重なってこの結果がでたのかもしれません。実験結果の感想も、個人の見解なのでご了承ください。ちなみに今回のミネラルウォーターは軟水でしたが、以前、硬水で入れた実験もやってみました。硬水の水はというと水色は真っ黒。そしてストレートティーではあまり美味しくはありませんでした。硬水の水の場合は、ミルクティーの方が適しているようです。
⚫水の質・軟水と硬水について
まず、硬水と軟水とは?お水には硬度があります。硬度とは水の中に含まれるカルシウムとマグネシウムの含有量のこと。この数値が高いものが硬水。低いものが軟水です。ちょっとわかり難いですが、飲んだ感じで言うと、硬水は飲んだときに口の中にギスギスとしたものが残る感じ、ミネラルウォーターでいうとコントレックスなどがそうですね。逆に軟水は、温泉水のような、まろやかな水のことをいいます。では紅茶に使う水は、どちらが適しているのでしょうか?答えは軟水。日本の水は軟水なので、そのまま使用しても、まろやかな味わいを楽しむことができます。硬水の場合は、水の中のカルシウムやマグネシウムのイオンが、紅茶の中に含まれているタンニンと結合し、紅茶の美味しさを引き出すことができません。ですが全ての硬水が悪いわけではなく、クセのある紅茶やミルクティーにすると、また違った味わいが楽しめる場合もあります。イギリスの水は硬水なので、ミルクティーが常に飲まれるということも、理にかなっていますね。
⚫ジャンピング
紅茶を入れる時、茶葉たちはポットの中で、勢いよくジャンピングしていますか?ジャンピングとは、お湯を注いだ後に、茶葉がポットの中で上に下にグルグルと上下している様子です。このジャンピングをしている間に、撚られた茶葉が静かに静かに開き始めて、美味しい成分を抽出するのです。だから、このジャンピングは、美味しい紅茶を入れるために、とっても大切なこと。では、どうしたらこのジャンピングが上手くいくのでしょうか?
ポットの下には必ずティーマット(なければタオル等でも可)を敷きます。
蒸らしている間はティーコゼーをかぶせて、温度を下げないように。
お湯は必ず100度の沸騰したお湯を注ぎます。100度とは沸騰後、水泡が10円玉程になったら
新鮮な茶葉を使うこと。
最初のティーマットとティーコゼーは、温度を下げないために。
そして次はお湯の温度。これは低すぎると茶葉が全部上に上がってしまい、沸騰しすぎると茶葉は全部下に沈んでしまいます。もしこれらのようになるようでしたら、お湯の温度に気をつけて。そして最後に湿気などを含んでいない新鮮な茶葉を使う!これは大事なことです。茶葉の保存にも気をつけてください。
そして紅茶を入れる人の最大の楽しみ!この少しずつ少しずつ茶葉が開いていく状態、ジャンピングしているさまを見ているのは、とっても楽しいものです。ぜひお試しを。
⚫紅茶ポットの温度
紅茶を入れる時、ポットの温度は常に高い温度をキープしなければいけないので、必ずポットの下にはティーマットを敷きます。今はすごく可愛いポットマットがたくさん出ているので、それを選ぶのも楽しいですよね。たまには和柄のフキンをたたんで敷いたり、モコモコのマットを敷いたり。その日の気分で楽しむのもいいものです。
温度をキープするという意味では、お湯を注ぐときに、ヤカンをポットのほうに持っていくのではなく、ポットをヤカンのほうに持っていったり。そんなちょっとした気遣いが、美味しい紅茶につながるのかなあと思います。
あと、とっても細かなことですが、温めたポットの湯気で、ティースプーンが湿ってしまう。これって2杯目の茶葉をすくう時に、そのままキャニスターにスプーンを入れると湿気も一緒に入ってしまうので、気になるところ。出来れば小さいお皿に茶葉を取り分けてから、ポットに入れた方がいいかなとも思います。茶葉を入れた後、お湯を注いだ後も、すぐに蓋をするのも忘れずに。美味しい紅茶を飲むためのひと手間です。
⚫紅茶の保存
紅茶の茶葉に湿気は大敵です。茶葉を保存するには、湿気と光から守ってあげましょう。
そうなると、やはり密閉性のある缶やキャニスター、またはアルミ製の光を通さない袋に入れて口をきちんと留めておくことが大事。その状態で光が当たらない、高温にならない場所に置いておけば大丈夫です。よく冷蔵庫や冷凍庫での保存は?と聞かれますが、あまりお薦めはしていません。何故なら茶葉には臭いを吸収する性質があるので、本当にきちんと密閉した状態でないと、冷蔵庫の脱臭剤がわりになってしまいます。
保存方法も人によって様々あり、これを見ているだけでも、それぞれの人の紅茶生活が垣間見えるようです。袋をそのままクルクルと丸めてクリップで留めてあったり、またはきちんとキャニスターに種類ごとに入れてあったり。よく飲むお気に入りの紅茶は、缶やキャニスターに入れて。その他たまに飲みたくなる紅茶はアルミ袋の口をしっかりと閉めて、カゴに入れて棚の中へ。そんな紅茶の保存も意外とおすすめです。
茶葉も新茶のように新鮮さが必ずしも美味しいという訳でもなく、一説によれば、ワインのように何年か寝かせた状態の茶葉も、熟成されて美味しいとか。でもその際にも完全なる保存方法が必要になってくるのだろうなあと思います。
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